高速鉄道の国際競争力
先日韓国でKTXに乗った。
KTXとはソウルと釜山を結ぶ韓国が誇る高速鉄道で2004年に暫定開業し、ソウル釜山間が全線開通したのは2010年である。
韓国の方にKTXでしばしばトラブルや事故が発生している話を聞いた。歴史が浅いということもあるだろうがハードの面だけでなくソフトの面でもいろいろ問題があるらしい。
少し前KTXが緊急急停車するトラブルがあったらしい。原因は運転手置いたカバンが急停止のボタンを押していたというケアレスミスだったらしい。
考えてみると日本の新幹線はすごいなと改めえ感じた。
開業は東京オリンピックの年の1964年、47年前に遡る。
フランスの高速鉄度TGVの開業が1981年なのと比べても驚きである。
比較的直線的なところを走るTGVも過去何度も脱線などトラブルが発生しているが、カーブの多い日本で長年大きなトラブルや事故は発生していない。
普段当たり前に思っているがこれはかなりすごいことである。
マグニチュード9.0の東日本大震災でも事故を起こさず見事に止めて見せた。
新潟中越地震でも事故を未然に防ぐなど安全技術はすばらしいものがある。
最近なにかと問題になっていた中国の高速鉄道。開業後トラブル続きであった。
そして不幸にも多くの死傷者を出す大事故が発生した。
以前よりささやかれていた不安が現実となってしまった。
世界一を目指すあまり安全性が軽視し開通を急いだと懸念の声もでてだけに事実とするとあまりにも不幸な出来事である。
原発事故の影響で日本の安全神話に陰りがでているが高速鉄道の安全に対する技術は
世界に誇れる素晴らしい技術であると思う。
円高、高い法人税、進まない主要国との貿易協定、高い人件費など日本企業を取り巻く環境は厳しい。
鉛の足かせをつけてワールドカップを戦っているようなものだと例えた専門家もいた。
加えて電力問題という大きなハンディを背負うことになった日本企業。
国際競争力の低下でまずます日本のモノ作りが危機に陥っている今こそ
できるところからハンディを取り除いていく必要がある。